白斑

2014年12月29日

白斑にはいろいろありますが、一番重要なのが尋常性白斑ではないでしょうか。俗に「しろなまず」とも呼ばれ、突然白く抜けた皮膚面が体の一部分に生じる病気です。

尋常性白斑の原因と診断について

原因ははっきり分かっていないのですが、自己免疫が関係していると考えられています。自己免疫とは、本来、ウイルスや異物などから守ってくれるはずの免疫細胞が、自身の特定の組織を「異物」と誤って認識し、攻撃してしまう病気の総称です。白斑の場合は皮膚の色素細胞(メラノサイト)を異物として認識しメラノサイトが選択的に破壊され、メラノサイトの機能低下が生じて発症すると考えられています。白斑を持つ方の中には甲状腺異常など自己免疫疾患を合併することもあります。

 診断は色素脱失(皮膚の色が白く抜けること)の分布より判断して行います。実は色素脱出する病気は他にもたくさんあります。アトピー性皮膚炎などの皮疹を掻破したあとの炎症後色素脱失、はたけ、老人性白斑、癜風などです。ただ、これらは白斑と正常部位が境界不明瞭であるので気にならない方もいるのに対し、尋常性白斑は境界が明瞭ではっきりしており外観的にも目立つ上に治りにくいため、悩んでいる方も多いという特徴があります。

尋常性白斑の治療について

 治りにくい尋常性白斑でありますが治療もあります。以前は保険で行える治療というと塩化カルプロニウム外用ステロイド外用くらいしかなかったですが、現在はナローバンドUVBエキシマライトの光線治療が第1選択として君臨しています。当院には光線治療機器が充実しており治療を行っています(後述)

 さらに難治の場合は光線治療と併用で自家吸引水疱蓋移植術を追加して行う治療もあります。行っている施設が少ないものの難治な方には有効なようです。ただし当院では行っていません。

 また、患者さんの心の痛みを緩和するため、白斑の部分に人工的に着色を施す化粧品(ダドレスカバーマーク)もあります。根本的治療法ではありませんが、社会生活上のストレスを減らすのに有効な手段です。

当院での光線治療について

 当院にはナローバンドUVB(全身型)と、エキシマライト(局所ターゲット型)があり光線治療を行っています。「白斑」に対してはいずれも保険適応となっています。

 (関連項目) ・光線治療

        光線治療Q&A

・光線治療は非常に有効な報告が次々と出ています。ただし、効果は最低20回は当てる必要がありますので通院が必要になります(効果があればさらに回数を当てていきます。)

・週2回の間隔で可能です。逆に間隔をあける場合ですが、時間がかかるし効果判定が難しいので2週間以上の間隔でしか通院できない方にはおすすめしません。

・ナローバンドUVBよりエキシマライトの方が効果が良いですが、エキシマライトは狭い範囲しか当てられないのが欠点です。範囲が小さければエキシマライトを優先します。値段は同じです。

・1回の照射の値段は保険がきいて1020円(3割負担)です。

・白斑の中央部から色素が出て治るので、少し効果が出た部位は汚らしくみえることがあります。美容的な面を意識した方はがっかりすることもあるので、最初に了解を得てもらっています。

・顔や首は効果が出やすいです。一方、手背・指は時間がかかります。

・早めの治療が効果的ではありますが、当院では安全上の観点から11歳以上の方に行っています。