春になり脂漏性皮膚炎が増えてきています

2017年03月26日

春になりまして、脂漏性皮膚炎が悪化して来られる方が増えてきました。季節の変わり目だからでしょうか?

頭のフケが異常に増えて顔が赤いといつも言われたりすることはありませんか?皮膚科でよくみられる「脂漏性皮膚炎(しろうせいひふえん)」(または脂漏性湿疹)ではないかと思います。ピンと来ないかもしれませんが、よくある病気です。

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脂漏性皮膚炎は脂漏部位に皮膚炎を生じる病気です。脂漏部位は皮脂腺の発達した場所で、具体的には主に頭部、顔、耳周囲をさします。特に顔では、眉間を含む額と鼻のラインを結んだいわゆるTゾーン、鼻唇溝(鼻の脇から口角に連なる溝)に鱗屑を伴う紅斑が出現します。頭皮は生え際が特に症状が出やすく、悪化すると脱毛になることもあります。

 

 

 病気の原因は?

病気の本体はマラセチアという真菌(カビの仲間)が重要な働きを持っていることが分かってきました。IMG_4311

カビというと怖いと思われる方も多いと思いますが、水虫のように感染するカビではありません。この病気を持っていない普通の人でも常在している菌です。この菌は皮脂を分解し遊離脂肪酸を作るのですが、これが皮膚を刺激して皮膚炎の症状が起こると言われています。体質で皮脂が多い人はマラセチアの活動が活発になり皮膚炎が生じるというわけです。

  「私、どっちかというと乾燥肌ですが・・」っていう方もいますが、あまり乾燥肌と脂漏性皮膚炎は関係ありません。身体の部位によって皮脂の分泌量が全く異なるため、皮脂腺のない場所は乾燥するのに対し、皮脂線のある場所は皮脂ができすぎて皮膚炎を生じるという事態はよくおこります。

対策は?

さて、脂漏性皮膚炎は乳児成人(特に中年以降)にピークがあります。当然、皮脂が多い年齢に応じて症状が出ます。乳児は5~6ヶ月で治りますが、成人は治らず続きます。でも、あきらめないでください。皮膚科専門医の適切な治療を受ければ、気にならないくらい良い状態にコントロールすることができます。

シャンプーや、フケ対策などきめ細かい治療もご提案しています。

脂漏性皮膚炎は「治らない病気だから」と説明を受け、単にステロイドの外用薬を出されるだけで当院に来られるパターンの多い病気です。当院でしっかり適切な説明と生活指導を受け、治療してみませんか。

初版:2014年12月25日

第2版:2016年4月17日

第3版:2017年3月26日