当院の光線治療について紹介します

2015年03月18日

今回は光線治療機器のお話です。当院では2種類の医療機器がありますので、その紹介をしてみたいと思います。

アトピー性皮膚炎白斑乾癬掌蹠膿疱症の治療に対して保険適応があります。

 何回か当てる必要がありますので通院が必要ですが、当院では18時30分まで診療を行ており通勤帰りなどにも活用できるので、便利に治療が可能です。

  当院では2種類の医療機器があります。

 ①    デルマレイ―200 

治療効果があるとされる311nm付近の波長を照射できるナローバンドUVB機器です。広範囲に照射が可能であり優れものです。デルマレイは、ベッドに寝て楽に照射できますので、安全に治療が可能です。

②    セラビーム

 光線治療の最も効果のあるとされる医療機器で、エキシマライトと呼ばれます。ナローバンドUVBよりさらに治療効果のある波長とされる308nmにシフトさせています。このセラビームの機器の特徴は、他のエキシマライト機器と比較すると、エキシマフィルターが搭載されており有害な波長をカットする能力に優れています。狭い範囲にしか照射できませんが、有効性に優れ、照射時間が短いことが大きな利点です。

 

疾患別にみていきます。

乾癬

    乾癬は病変が広範囲のこともありデルマレイ-200で治療することも多いです。一方、膝・肘・臀部など局所的な改善を期待する場合はセラビームで治療します。ビタミンD3外用との相乗効果も期待します。

白斑

 狭い範囲であればセラビームで治療しています。広範囲にはデルマレイ‐200も可能ですが、有効率や効果が出るまでの期間などの確認が必要です。

掌蹠膿疱症

  手足への光線治療は、効果の面と、照射がしやすいという観点からセラビームで治療しています。掌蹠膿疱症は難治の病気であり、ビオチン治療とこのセラビームの2本立てで治療すると効果が良いです。

アトピー性皮膚炎

  広範囲の湿疹病変には、ステロイド外用に加えてデルマレイ‐200を併用します。その他、痒疹や痒みの強い箇所への局所に対しては、セラビームは非常に効果があります。個人のニーズにあわせて、いくつか治療メニューを考えていきます。ただし、ステロイド外用に変わる治療ではありません。

 当院では2種類の光線治療機器を組み合わせて、難治性の皮膚疾患の治療に取り組んでいます。是非、ご相談ください。

(院長記載)