マダニに咬まれたら切開除去・洗浄が必要です~早めに皮膚科を受診してください

2017年05月15日

最近、マダニに咬まれた方が何人か来ました。マダニ

咬まれるとずっと皮膚に付いたままになっていることが多いですが、痛みがないので放置している方がいます。

ダニ類の多くは、長時間(10日間以上のこともある)吸血します。吸血中のマダニを無理に取り除こうとすると、マダニの口器が皮膚の中に残り化膿することがあります。

それ以外にも、放置すると日本紅斑熱SFTS(重症熱性血小板減少症候群)(後述)などの怖い病気の合併のリスクも高まります。そのままにせず、早めの受診をしてください。

よって、マダニに咬まれた場合は口器まですべてを必ず切開除去・洗浄しないといけません。最近ネットでティックリムーバーというまだに除去器も販売しているみたいですが、実はそれではしっかりと取り切れないですので、やはり切開しかないです。

早めに皮膚科を受診してください。

マダニ対策

マダニの活動は春~秋にかけて活発化するので、その時期にはできれば野山や草むらでは注意が必要です。

①肌が露出しないような服(長袖長ズボン、足を完全に覆う靴)を着用してください。ダニが比較的付きにくいナイロン製の衣服にしてください。

②虫よけスプレーをできる限り使用してください。ただし、完全に防ぐことはできませんので過信はしないでください。

③草の上にはなるべく直接座らないことも大事です。

④屋外活動後は、マダニに咬まれていないか確認することも大事です。痛みなど自覚症状がないので、確認をこまめにするしかないです。

⑤犬や猫など、ペットにも付着して吸血するので、散歩から帰ったらブラッシングするなどしてダニが寄生していないか確認してください。ダニが付いていた場合は、無理に取らず、かかりつけの獣医師に相談してください。

日本紅斑熱 SFTSについて

マダニに咬まれてから数日以上高熱を出したら注意してください。死亡例もあります。

日本紅斑熱

マダニに保有する日本紅斑熱リケッチアが原因です。潜伏期間2~8日程度で発熱・発疹が出た場合は注意してください。西日本を中心に全国で患者が出ています。静岡県内では県東部(沼津、伊豆)で感染が最近、確認されており、一昨年には死亡例もあります。

SFTS(重症熱性血小板減少症候群)

マダニに保有するSFTSウイルスが原因です。潜伏期間6~14日程度で発熱、嘔気、嘔吐、下痢、腹痛(時に頭痛、筋肉痛、意識障害、呼吸不全症状、出血症状)などが出た場合は注意してください。致死率も高いです。西日本で症例が確認されていますが、県内では今のところ症例が出ていません。ですが、国立感染症研究所のページを確認すると、SFTSウイルスを保有するマダニは県内でも確認されています。

・SFTSについてはこちら(別サイト)が参考になります。

※日本紅斑熱、SFTSは当院では対応できませんので、最寄りの救急病院を受診してください。

 

(関連項目)

虫刺され

毛虫皮膚炎

刺すアリのお話