秋のアレルギーについて

2023年09月12日

アレルギーというと「春のスギ」が有名ですが、、秋も・・アレルギーが起きやすい時期です。

★当院でも花粉症の治療薬を処方しています→花粉症

以下のアレルゲンは、アレルギー性鼻炎・アレルギー性結膜炎・アトピー咳はもちろんですが、皮膚炎(リンク:花粉皮膚炎)の原因にもなります。この時期からいよいよ空気が乾燥しますので、皮膚も乾燥しやすくなります。皮膚が乾燥してバリア機能が低下すると皮膚から感作されてアレルギーを持ちやすくなります。顔全体、特に目の周りに湿疹を繰り返す場合は何らかの吸入アレルゲンが関与している可能性がありますので要注意です。

秋のアレルギーで重要な項目をあげてみます。

花粉

秋の花粉はキク科のアレルギーに要注意です。具体的にはブタクサ・ヨモギです。ブタクサは道路脇の雑草に生息しています。身近にあるので要注意です。秋の花粉も食べ物と交叉反応を起こす口腔アレルギー症候群(OAS)がみられることがあります。ブタクサスイカ・メロン・バナナに注意します。ヨモギニンジン・セロリ・ジャガイモ・トマト・キウイなどがあります。

ブタクサ

 

 

ヨモギ

 

 

(関連項目) ・花粉症

口腔アレルギー症候群

ダニ・ハウスダスト

秋は夏に繁殖したダニの死骸(しがい)が家の中にたまる時期とも重なります。そのためこの時期にアレルギーのピークを迎えます。花粉症の人はハウスダストのアレルギーの合併率が非常に高いともいわれます。掃除の対策が非常に重要です。当院ではアレルギーのある方に掃除の仕方のポイントをまとめたプリントをお渡ししています。

ダニ

 

 

余談ですが、この時期はダニが原因となって起こす病気として疥癬(かいせん:リンクを参照ください)がピークを迎えます。高齢者に多いイメージですが、乳児も意外と感染者になったりします。原因不明のかゆみや、結節といって大きなブツブツが陰部などにできた場合は早めの受診をお願いします。

ゴキブリ・ガ・ユスリカ

ハウスダストに関連して、実はダニ以外に昆虫もこの秋にアレルゲンになります。ゴキブリは糞や死骸アレルゲンになります。水廻り、ごみ箱やゴキブリの餌となる場所に注意します。ガの幼虫は糞や翅体を覆う鱗粉がアレルゲンです。メイガは乾燥食品・戸棚・食品保管庫、イガはウール製品で繁殖します。ユスリカは屋外になりますが、河川・用水路・側溝などの水域に繁殖します。また灯りに誘引されますので窓付近に死骸がたまってアレルゲンになりやすいです。

ゴキブリ

 

 

ユスリカ