円形脱毛症

2014年12月27日

円形脱毛症はその名の通り円形の脱毛斑が頭部にできる病気です。性別はなく小児を含めどんな年齢層でも起こりますが、比較的若い人が多いという印象です。

診断方法は?

10円ハゲとも呼ばれ、見た目で簡単に診断がつくこともありますが、「これが円形脱毛症?」と思えるような症状の場合もあります。当院では、ダーモスコピ-という拡大鏡で確認すると特徴的な所見(黒点、黄色点、感嘆符毛、切れ毛、短軟毛など)が観察されるので診断の助けとしています。当院にてご相談ください。

★関連記事:脱毛症の診療には、トリコスコピーを活用しています

 円形脱毛症の原因は?  ―ストレスだけではない意外な理由―

円形脱毛症の原因は何でしょう。円形脱毛症は昔から精神的ストレスが原因といわれてきました。確かにそういう感じの方も多いので、否定できないのも事実です。しかし、実はそれだけで起こるものではないことが分かってきました。最近の研究では自己免疫と考えられています。自己免疫とは、本来、ウイルスや異物などから守ってくれるはずの免疫細胞が、自身の特定の組織を「異物」と誤って認識し、攻撃してしまうことです。円形脱毛症の場合は、毛包構成細胞もしくはその成分を異物として認識する自己免疫となります。白斑、慢性甲状腺炎、膠原病(全身性エリテマトーデスやシェーグレン症候群)とよく合併することが多いのはその理由かもしれません。また、アトピー性皮膚炎などのアレルギー疾患も合併することもあります。今回あげた内蔵疾患やアレルギーなど全身性疾患が隠れていないか心配な方には血液検査をおすすめしています。

円形脱毛症は自然に治癒する例から、あらゆる治療に抵抗性を示す例もあり、経過・重症度も多彩で個人差が多い病気です。症状がひどい方は見た目の問題から生活に支障をきたす方も多く、そのような方には患者会やかつらの紹介を要する場合もあります。

 円形脱毛症の治療 当院の治療方針は?

円形脱毛症は多彩な治療法が存在します。健康保険でできる基本的な治療法は、局所血管拡張作用を持つ塩化カルプロニウムやローションタイプの副腎皮質ステロイド剤の外用療法、免疫機能増強作用を持つセファランチングリチロンの内服療法があります。副作用も少ないため、誰もがまず行う第1の治療法であり、当院でも行っています。その他、症状の背景によっては抗ヒスタミン薬漢方治療も効きますので併用します。

また、円形脱毛症にはナローバンドUVBやエキシマライトのような光線治療が効くという報告が出てきています。当院にも光線治療機器がありますので、外用や内服療法で効果が得られない方で、なおかつ脱毛部位に難治なアトピー性皮膚炎合併例をもつような方にすすめることもあります(※この治療は、単なる脱毛症治療の目的ですと保険は認められていないため自費扱いです。)

その他、病勢や発症期間などを考慮して難治な脱毛症には局所免疫療法という画期的な治療法も存在します。合成化学物質を用いて故意に脱毛部にかぶれを起こし免疫の正常化をはかるというものです。ただし、当院では行っていませんので、興味のある方は適切な病院を紹介することになります。

脱毛で困ったら当院でご相談ください。