にきびの新薬~過酸化ベンゾイルについて

2015年10月18日

にきび(尋常性ざ瘡)の新薬、過酸化ベンゾイル(商品名:ベピオ)を当院でも多くの方に使っています。保険適応です。

どの薬にも言えることがですが、100%効果ありとはいえないのですが、とても手ごたえを感じている方が多い気がします。

この「過酸化ベンゾイル」は海外ではメジャーで1960年代から使われていますが、日本で保険適応になったのが2015年4月です。

※アメリカの「プロアクティブ」の成分でもあります(注:日本の「プロアクティブ」には入っていません。日本とアメリカの「プロアクティブ」は実は違います。)

にきびは毛穴に細菌があって炎症を起こすという病態なのですが、「過酸化ベンゾイル」の効果は2種の働きがあります①抗菌作用 ②角質剥離作用 です。

①抗菌作用ですが、過酸化ベンゾイルは酸化剤です。過酸化ベンゾイルの分解で生成したラジカルによるものであり、抗菌薬による抗菌作用とは機序が異なったかたちで殺菌効果が出ます。抗生物質とは違って耐性菌(お薬に反応しない菌)がないということで、どの抗生物質でも反応しないにきびにも効果があるということになっています。

②角層剥離作用ですが、角質細胞同士の結合を弛めて角層剥離を促し、毛漏斗部の角層肥厚を改善する働きがあります。それにより毛穴のつまりを改善して菌を外に排出しやすくなります。ディフェリンに近い作用です。

海外でも使われているとても素晴らしいお薬ですが日本人のにきびに特有の大人にきび(U字型、口の周りにきび)は実に乾燥が強いので、そこに適合できるかという点が大事だと思っています。すなわち、この薬は・・・刺激、ヒリヒリ・赤みの持続などが一定数の方にありますが、その多くは乾燥肌であり、ここが一つの関門になっているのです。。

でも、ヒリヒリや刺激がたとえあったとしても、効いている人はやっぱりいるんですよね。。。ですからそういう副反応があっても、使っていけるようにするための方策が非常に重要だと私は思っています。その点をいくつか情報を集め、そろえつつありますので、提案してやっていただいています。漢方の併用も一つの手ですのでおすすめしています。

 

当院では従来のアダパレン(商品名:ディフェリン)と今回の過酸化ベンゾイルで治療の幅が広がっています。患者さんのにきびの状態及び、ご希望の治療目標(即効性や予防効果への期待度)に応じておすすめの選択がありますので、にきびの治療がしやすくなった感じです。

なお、当院では過酸化ベンゾイルにおける①塗る量 ②扱い方 すべて説明して適切に安心してご使用していただけるようにしています。

にきび治療は当院でご相談ください。保険適応の「過酸化ベンゾイル」が気になる方はその旨をお伝えください。

「過酸化ベンゾイル」の続報については、またコラムでお伝えしたいと思います。

(関連項目)

にきび(にきびの解説、ディフェリンについて)