外用剤の塗り方について
2024年04月21日
当院では看護師さんが外用剤の塗り方の指導に当たっています。問診時や診察を出られた後でもお気軽にお声掛けください。
外用薬について、よく質問を受ける点を紹介しましょう。
いつ塗るのが良いですか?
皮膚についた汚れが取れて清潔になったお風呂上りは外用療法 を行う上でベストの状態です。また、皮膚の温度が10℃から37℃に上昇すると外用剤の経皮吸収率は10倍にアップ することが分かっています。
以上の理由から、お風呂から上がって、バスタオルで水滴を拭き取った直後に外用すると良いでしょう。すなわち、脱衣場で体がまだ暖かい状態で塗布することがベストです。
塗る回数は?
初期治療(塗り初め)や急性増悪時の場合は1日2回、安定期に入ってきたら 1日1回にすることが多いです。その一方、プロアクティブ療法など特殊な外用剤の塗り方を考慮した上で、一人ひとりにあったかたちで指導する場合もあります。
塗る量は?
ほとんどの方は塗る量が不足していますので、そのあたりを詳しく当院では説明しています。「ピカッと光り、ティッシュが1枚くっつく程度」に塗るのも目安となります。
また、患者さんはよく「すりこむ」という表現を使いますが、ゴシゴシ強くこすりこむという意味ならばそれは間違いです。外用剤を薄く均一にやさしくのばして塗ってみましょう。ソフトなマッサージのイメージを思い浮かべましょう。
頭のローションの塗り方も結構、間違っている方が話を聞くといらっしゃいます。
当院ではそのあたりをきめ細かに説明しています。以前から治療してお薬をもらっているが「どうせ治らないからなぁ」とあきらめていた人も、説明を受けしっかり守ったら良くなった人が意外と多いです。
他院でもらっている外用薬が調子よければ当院でも基本的に同じように処方する方針をとっていますが、そのなかでも、いまいち塗り方が分からない場合や、「この塗り方、塗る量、塗るタイミングでいいの?」と感じている方は、お気軽にご質問ください。
★初版 2015年7月30日
★第2版 2015年12月20日
★第3版 2016年5月1日
★第4版 2022年8月27日
(院長記載)