かゆみ

2014年12月27日

かゆみに隠れる病気~疥癬、内蔵疾患

  発疹が出ていなくても痒みが強いようであればご相談ください。原因不明の痒みにはいろいろな病気が隠れていることもあります。見落とされやすい2つの視点をあげてみました。心配な方はご相談ください。

 疥癬(かいせん)

 疥癬はヒゼンダニによる感染症で、原因不明の痒みがあり、ステロイド外用しても効かない場合は第一に注意しなければいけない病気です。疥癬はヒゼンダニという体長0.3mmほどのダニが皮膚の角質内にトンネルを掘ってその中に寄生し繁殖することによって起こります。そして虫体や糞に対するアレルギー反応によって痒みが引き起こされます。顕微鏡を使ってのダニの検出や、疥癬に特徴的な疥癬トンネル陰部結節、全身の紅斑小丘疹の所見は重要であり、皮膚科専門医でないとしっかり診断できない病気です。施設に入所している高齢者に多いイメージですが、意外と家族内で蔓延をして外来に来られる方も多いです。乳児や小児でもたまにみます。疥癬は、ダニの殺菌に働くイベルメクチン内服フェノトリン外用など優れたくすりが最近になって出てきており、診断が確定すると治療しやすい病気になりました。

 (参考リンク)疥癬とは(疥癬について詳しい解説があります)

内臓疾患

 皮膚掻痒症は発疹が出ていないのに痒みを誘発する病気です。まず皮膚科医が考えるのは老人性掻痒症。皮膚の乾燥が加齢によってひどくなり痒みが出るパターンです。しかし意外と他の病気が隠れていることもあるので注意が必要です。高齢者で糖尿病の方は発汗異常で乾燥になり痒みが強くなります。透析による痒み妊娠による痒みもよくみます。自覚症状のない疾患としては、甲状腺疾患鉄欠乏性貧血原発性単純性肝硬変が隠れていることがあります。最近、健康診断していない方は注意したいです。

原発性単純性肝硬変・・・一般的には全身の皮膚の痒みが初発で、数年後に黄疸が出現するのが特徴。血液検査をすることによって黄疸が出る前にこの病気をみつけることができます。