デュピクセント・イブグリースの話
2026年09月08日
当院ではデュピクセントを使用している方がたくさんいます。最近は、イブグリースも増えています。
デュピクセント:IL-4,Il-13 抑える
イブグリース:Il-13 抑える(投与後も持続的に抑える)
どちらの薬も視点は変わりますが、アトピー性皮膚炎の病態の上流をきっちり抑えると言われています。(投与条件はありますので、満たした人だけ投与できますが・・)
生物学的製剤は、このような今まで外用剤でコントロールできなかった人でも、さらに一歩の治療も目指せるというわけです。
以下はデュピクセントのデータですが、診療していて、気づいた点・面白い点をピックアップした記載を昨年の夏に出しましたので、再掲示いたします。
(※イブグリース投与でもIgEが下がり、バリア機能も改善します)
IgEの低下
デュピクセントを使用ているアトピー性皮膚炎の患者さんには、よくTARCやIgEを血液検査で計測しています。
デュピクセント使用後、経過で検査してみると・・・・TARCはもちろん下がるのですが、IgEが下がっているのです。
IgEというと・・ もともとのアレルギーだし、外用治療だけでは、TARCは下がってもIgEはそう下がりません。
デュピクセントでアレルギー自体も改善してしまうのでは・・、と思ったり。。
デュピクセントは実は「喘息」「特発性蕁麻疹」「水疱性類天疱瘡」にも使われていますので、納得はできます。。
サノフィ・リジェネロンさん(デュピクセント販売メーカー)のデータも納得で、載せておきます。

バリア機能の改善
デュピクセント使用している人の肌触りをみているのですが、何か変化があります。
最初の1年は、まず、赤みやブツブツは先にひくのですが、乾燥は残ります。乾燥はやっぱり難しいのかなって思ったり。POEM(患者さんが症状を自分で評価するツール)でみても、「乾燥肌」の項目だけは点数高めだったり。乾燥肌の改善だけが遅れている感じでした。まあ、炎症を抑える薬がメインの働きだから仕方ないと思っていました。
でも、さらに2年以上とか使っている人をみると「つるっとした肌」になっているんです。むしろ普通の人よりも「ツルツル」になった人もみました。これは、すごい・・と思いました。
実は、サノフィ・リジェネロンさん(デュピクセント販売メーカー)も新しい試験データを出していたので、載せておきます。
皮膚バリア機能におけるTEWL(水分蒸散量)をみたものです。バリアが壊れていると水分が逃げるので、逃げる水分の量が減ればバリアが改善していることになります。

まあ、こういう話はすべてに当てはまるか、というと、そうでもないところもありますが。。 データは参考程度で上げてみました(試験概要は書ききれないので省略しています)
印象としては、「炎症」がおさまっても、長期使用するといろいろなメリットがありそうっていう感じがあります。もちろん、経済面との兼ね合いもありますが、長く使っていくのもオススメです。
デュピクセントはとても面白い薬だと思います。
そして、イブグリースはさらに、興味深いです。IL-13を長期的に抑えることにより、無理なく、自然の状態に皮膚の炎症を抑えていきます。
また、この件についてのコラムで上げていきます。
(2026年9月8日記載)
(関連項目)









