★当院のアトピー性皮膚炎の治療方針について Q&A★(9/4更新)

2017年09月04日

 アトピー性皮膚炎についてQ&A形式でまとめました。アトピー性皮膚炎のよくある質問をまとめましたのでご参考ください。

Q.アトピーかどうか検査で分かりますか?

検査では分かりません。症状から診断します。

 アトピー性皮膚炎の診断基準

   ①痒みがあること

   ②特徴的な皮疹と分布

   ③慢性・反復性の経過

     (乳児では2か月、それ以外では6か月以上症状が続く)

Q.湿疹ができている原因は何ですか?

原因を一つに特定はできません。

アトピー性皮膚炎には、もともと乾燥しやすい体質があって環境からいろいろなアレルギーを獲得していきアレルギー反応を起こすパターンや、金属アレルギーがあって金属の入った食べ物を多く摂取して起こるパターンがいわれています。一方で、体質やアレルギーだけと考えてはいけません。ストレス・疲労・食生活・環境汚染なども悪化原因となります。

基本的には多因子の要因が重なって症状が出ていると考えてください。当院ではそのあたりを詳しく説明しています。

ただし、傾向はあります。

・乳幼児では食物アレルギーが合併していることが多いです。

・3歳以上の小児・成人では吸入抗原のアレルギー(ダニ・ハウスダスト・花粉など)の感作が関係していることがあります。

・成人女性に好発する一部のパターンに金属アレルギーがみつかることが多いです。

Q.アトピーの合併症を教えてください。

代表的なものを説明します。

・目の周囲に湿疹がある時は注意します。白内障網膜剥離などの合併が怖いです。

ヘルペスとびひの合併が起きやすく、同時に治療開始が必要です。2・3日前から急激に悪化した場合は単なるアトピーの悪化だけでなく、感染症の合併がないかの確認が必要です。この見極めは皮膚科専門医でないと難しいことがよくありますので、早めに受診してください。

Q.外用で治るのですか? 治療方針を教えてください。

「治る」の定義は難しいですが、まず第1の目標は「塗りながらも良い状態を維持していくこと」をすすめています。当院ではそのために必ずステロイドプロトピック(免疫抑制薬)外用は使用します。外用剤の使い方や副作用も含めて当院では説明し納得した上で処方をしています。

ところで、最近の話で治療法としてリアクティブ療法とプロアクティブ療法という方法があります。(※クリックすると拡大します)

A:リアクティブ療法  症状が悪化したら外用しておさえる

B:プロアクティブ療法 症状はないがおさまっても定期的に外用して悪化を防ぐ

Bは症状がおさまっている時でも皮膚には軽い皮膚炎があって、それを放置していると湿疹が急に悪化するので「先を見越した行動をとる」という新しい理論です。具体的には症状がおちついたようにみえても完全に中止するのではなく、1日おき・2日おき・1週間おきと徐々に間隔あけをして外用は続ける感じで行います。当院ではTARC(皮膚炎の重症度の目安となる血液検査)(保険適応あり)も参考にしながら外用間隔を決める手法もとっています。ただし、外用のストレスがある方や多忙な方もいますし、悪化の繰り返す頻度もありますので、それぞれ個人にあわせた塗り方を適宜、指導しています。

人それぞれ、たとえ同じ症状であっても治療目標が違います。その目標に向かって、ストレスなく治療を継続していく方法を、まさにオーダーメイドで考えていきます。当院では画一的な治療ではなく、幅を持って選択枝も用意しながら誰もが満足して治療ができることを推進しています。どうそ、ご相談ください。

(関連項目)

TARCの検査について~アトピー

Q.ステロイドは怖いのですが、使わなければいけませんか。

湿疹を抑える治療としてステロイド外用は一番、有効とされる基本薬ですので、使用しないと損だと私は思います。

ステロイドというと怖いというイメージがありますが、基本的には内服の話です。でも外用薬も副作用がゼロではありません。当院ではステロイド外用薬の副作用について説明し納得してもらった上で使用していますのでご安心ください。

Q.外用薬以外に治療法がありますか?

・湿疹のコントロールとして、抗ヒスタミン薬内服光線治療もあります。光線治療はステロイド外用でもコントロールできないほどの重症アトピー性皮膚炎に保険治療があります。通院が定期的に可能な方にすすめています。

・痒みが強い重症アトピー性皮膚炎では、高価になりますが免疫抑制剤の内服が使われることもあります。条件として外用剤をやってもおさまらないことが条件であり、ステロイド外用に変わる治療ではありません。

 

当院ではアトピーに一生懸命、取り組んでいます。